けんこう通信~肝疾患~

コラム けんこう通信~肝疾患~

こんにちは!

12月らしく、風の冷たい日々がやってきましたね。

今週はまた暖気がくるそうなので、寒暖の差にご注意ください!

私たちも訪問先の皆様に風邪など持ち込まないよう、しっかり着込んで訪問させていただいています!

 

さて、今回のけんこう通信は前回の肝臓の紹介に続き、

肝臓の病気」についてご紹介します!

 

まずは肝疾患として最も有名な「脂肪肝」についてです。

脂肪肝とは肝細胞の1つひとつに必要以上の脂肪が溜まってしまう症状のことです。

言わば肝臓のメタボリックシンドロームです!

脂肪肝の大きな原因はアルコール肥満です。

昔は長期間のアルコールの大量摂取が脂肪肝の原因のほとんどでしたが、今ではお酒を飲まない人でも動物性の脂肪や甘い物の摂り過ぎで肥満になり、脂肪肝になる人が増えているのです。

このため、「アルコール性脂肪肝」と「非アルコール性脂肪肝」とに分かれています。

どちらの脂肪肝でも肝細胞の中の脂肪が3割を超えると、肝臓はフォアグラのように肥大し、肝臓の働きが低下してしまいます。

予防策はアルコールや甘い物を控えることが最も有効です。

特にアルコール性は放っておくと肝炎になりかねません!

なってからでは遅いので、早めの対策を心掛けましょう!

 

次の疾患は「ウイルス性肝炎」についてです。

文字通り、ウイルスの感染によって起こる病気です。

ウイルス性肝炎には6種類あります。

肝炎ウイルスが口から入り感染するA型、E型の肝炎

肝炎ウイルスが血液を通じて感染するB型、C型、D型、G型

今回はこの中から、B型肝炎C型肝炎についてご説明します。

 

B型肝炎

国内で110万人から140万人いると言われています。

B型は血液や体液を通して感染します。(母子感染・輸血・性行為など)

不衛生な医療器具を介した感染や家庭内感染が報告されており、特に母子感染はよく聞く感染ですが、これは赤ちゃんがお母さんの産道を通る時に母体の血液にまみれてしまう為だと言われています。

しかし、日本では感染を阻止する方法が導入されている為、母子感染するケースは激減しています。

ワクチンの活用妊娠時の血液検査の徹底が大切な予防となります。

 

C型肝炎

B型肝炎と同様に不衛生な医療器具を介した感染性行為が原因とされています。

C型肝炎に感染すると、症状の重い軽いに差はあるものの約8割の人が慢性肝炎になると言われています。

肝炎が慢性化してしまうと、10%~20%の人が長い年月をかけて肝硬変へと進行します。

肝硬変になると正常に働くことのできる肝細胞の数が減り肝臓の機能が失われてしまい、むくみ腹水尿の色が濃いといった症状が現れます。

さらに肝硬変がひどくなると死亡率の高い肝臓がんへ進行する場合も多いのです。

もしC型肝炎ウイルスに感染した場合には、早期に治療を受けC型肝炎ウイルスを体内から排除しなければいけません。

通常、急性のC型肝炎に対して治療は行わず、慢性化した場合には抗ウイルス剤などを使って治療します。

 

B型肝炎やC型肝炎にかからないようにするには、手袋などを付け他人の血液に触れないようにすること、針やピアスなどは清潔なものか確認してから使用することなど、感染を予防することが大切です。

怪我の処置や治療の際は、細心の注意を払って下さいね!

 

私たちは訪問鍼灸をさせて頂いていますので、鍼や道具の清潔さには常に気を使っています。

身体のことで何か困ったことがあれば、安心してお任せください!!

 

それでは今回も最後までご覧いただきありがとうございました!

 

 

(担当)南原 真樹子  (参考文献)~肝臓をいじめないで~ ※美健ガイド社