けんこう通信~肝~
コラム
こんにちは!
先週末からついに冬の寒さがやってきました。
12月に入っても20℃を超える日があると服装に困りますね。
さて今回のけんこう通信は「肝臓」についてです!
肝臓は全ての臓器を元気にする、元気の源です。
脳・心臓・肺・胃・腸などは、肝臓が元気でなければ正常に働いてくれません。
「肝っ玉が据わっている」「肝(きも)に銘じる」など、日本人は直感的に肝臓が大事だという事を知っていました。
そこで今回は肝臓の役割についてご紹介します。
肝臓は身体の中で1番大きく、1.5㎏もある1番重たい臓器です。
また、多量の血が含まれているので、最も高温な臓器になります。
耐久性が強く、我慢強いので病気がひどくなるまで悲鳴を上げない「沈黙の臓器」と呼ばれています。
肝臓には500以上の働きがあると言われており、その中でも代表的な働きは、
代謝・貯蔵・解毒・胆汁生産の4つです。
まず代謝作用とは、食べ物から吸収した栄養素などをそのままの形で利用することはできない為、それぞれの栄養素を使いやすいように作り替えてあげることをいいます。
例えば、ご飯などの糖質はインスリンの助けを借りてブドウ糖(グルコース)に作り替えられます。
糖質はブドウ糖になったことではじめて身体で使えるエネルギー源となり全身の細胞に送られていくのです。
そして、肝臓ではそのブドウ糖がいつでも供給できるように、余ったブドウ糖をグリコーゲンという形でエネルギーを備蓄していてくれます。これが「貯蔵作用」です!
(※ブドウ糖とは、脳の唯一のエネルギー源であり、筋肉を正常に動かす、血糖値を保つ働きがあります。ブドウ糖がたくさん結合した物をグリコーゲンといいます。)
次に、解毒作用とは細菌・アルコール・食品添加物などの有害物質を無毒化し、体外に排除する働きです。
他には薬(化学合成品)や体内で発生する老廃物も有害物質として排除してくれます。
肝臓が弱ってしまうとこの働きが上手く機能せず、体内の有害物質が増えて免疫力の低下や腸内の腐敗が起こってしまいます。
肝臓は毒消しも行ってくれているのです!
そして最後に胆汁生産をご説明します。
肝臓で作られた胆汁は胆のうという袋に貯蔵されています。
胆汁は脂肪分を乳化させて小腸での消化と吸収に重要な役割を果たしています。
肝臓は胆汁の生産にコレステロールを使うことで血液中のコレステロール濃度の調整も行っています。
コレステロールは身体に良くないイメージを持たれがちですが、身体の中では必要な栄養素の1つとして使われています。
摂りすぎることで脂肪肝や肥満になる可能性があるのです。
さて、今回は肝臓の主な働きを4つご紹介しました。
次回のけんこう通信では、これらの機能が働かなくなることで起こる肝臓の病気についてご紹介します!
最後までご覧いただきありがとうございました。
(担当)南原 真樹子 (参考文献)~肝臓をいじめないで~ ※美健ガイド社